幸福度世界一の国、ブータンでの釣行記です。

観光として近年人気の国ですが、釣行へ出向いた人は少なく、情報はほとんどありません。

ヒマラヤ山脈は以前から気になっていたフィールドで、今回機会があったので同行させて頂きました。

ブータンの釣り事情としては、数年前から解禁になったばかりです(宗教上の関係で禁漁でした)。

キャッチアンドリリースが義務付けられており、餌を使用した釣法は禁止で基本的にはルアーフィッシング、フライフィッシングとなります。

狙える対象魚はスノートラウト(雪マス)、ヒマラヤントラウト(ブラウントラウト)、ゴールデンマハシールです。

現地のガイドにそれぞれの最大サイズ聞いたところ、雪マスが約12lb、ブラウントラウトが約20lb、ゴールデンマハシールが約60lbと、驚くような大型魚もいるようです。

決して広い国ではありませんが、国内だけでも標高は7,000m~200mと、非常に高低差があります(到着するパロ空港で標高約2,400mです)。

実際に行ってみて驚いたのが、車で約1時間移動するだけで標高が1,000m以上変わった事です。

標高が1,000mも変わると気温や気候もガラっと変わり、涼しく過ごしやすい気候から乾燥した暑い気候になりました。(街中にはサボテンやバナナの木が自生しています)

標高が高いエリアでは雪マスとブラウントラウト、標高が低いエリアではゴールデンマハシールがターゲットとなります。

今回は事前情報なしで入ったため、主な対象魚は街中でも狙う事が出来るブラウントラウトでした。

釣りに良い季節は4月~5月、9月~10月で、その時期は乾季のため雨はほとんど降りません。

急な天候悪化により釣りが出来ない状況になりにくく、安定して釣りを楽しむ事が出来ます。

ブータンまではタイを経由して向かいます。

国内のルールとして、外国人観光客にはどのグループにも必ずガイド+ドライバーが付きます。

日本語を話せるガイドもおり、外国語が苦手な方でも安心してコミュニケーションが取れます。

気になる現地の食事ですが、カレーライス等のインド料理がメインで、ほとんどがバイキング形式でした。

味付けも観光客向けになっており、どの料理も癖が少なく食べやすかったです。

現地の方達の料理を食べさせてもらったところ、日本ではなかなか味わえないような辛さでした(あまりの辛さで体調を崩す方もいるとの事です)。

宿泊するホテルはどこも綺麗で、伝統的な外観でとても良い雰囲気が出ています。

部屋の中は広々としており、全室シャワーも付いていました(シャワーの水圧はやや弱めです)。

街中の移動、観光、釣り場の移動は全て専用車です。

道路は狭めで信号がほとんど無く、牛や犬などの動物が自由に歩いています。

走っている車の大半が日本車でした(私達はハイエースでした)。

到着した当日にブータンの釣り事情を色々聞き、翌日からは観光組と釣行組に分かれて行動する事になりました。

釣行組も初めてのブータンという事もあり、有名な観光スポットは一通り見せてもらいます。

夕方、街中にある橋の上から川を眺めていると、大型ブラウントラウトのライズが定期的に見えます。

ブータン国民で釣りをする人はほぼいないらしく、とても魚影が濃いと聞いたので期待がもてます。

翌日はいよいよ釣り開始で、街中に流れているパロ川の下流で釣りをします。

荒野の谷を流れる透明度の高い河川で、川幅は約20~25mと広く水量はたっぷりあります。

釣り方としてはドライフライ、ニンフ、ウエットと全て楽しむ事が出来ます。

見た目以上に水が重く、ウェーディングは膝までが限界です。

良いポイントには必ずと言っていいほどブラウントラウトの反応があります。

急流で育っている影響か小型ながらもパワフルで、ヒットと同時にジャンプを繰り返します。

数ポイント回った後はルアー組と合流し、大型が期待出来るポイントで釣りをしました。

ルアーはスピナーの反応が特に良く、自重の軽いスピナーをデッドスローで巻くと沢山の反応がありました。

一日釣りを満喫し、翌日はトレッキングに参加します。

その後は各観光名所を巡り、最後に釣りをした河川は標高が約1,200mと低めで、川幅も30~40mほどあります。

乾季のためほとんど雨が降らない季節ですが、その時は丁度雨に当たってしまい若干の濁りがありますが、昨年は90cmオーバーのブラウントラウトがキャッチされているポイントなので期待が出来ます。

水量も多いため、ダブルハンドロッドのスイングの釣りで大型を狙います。

フライは小型ウエットフライ~大型チューブフライまで、様々なフライで反応がありました。

同行していたルアーの方にも60cm弱の大型ブラウントラウトがヒットし、ブータンの魚影の濃さと自然の豊かさを満喫する事が出来ました。

季節を選べば同じポイントで大型の雪マスも狙えるそうです。

フィールドで見る事が出来る野鳥や昆虫も美しい模様をしており、ヒマラヤ山脈にしか生息していない種類も数多く生息しているとの事でした。

初のブータン釣行はあまり釣りをする時間がありませんでしたが、次回はブラウントラウト+ゴールデンマハシールの両方を狙って予定を組んでみたいと思います。

現地の方達は親切で、とても楽しい一週間となりました。

今回のように観光組+釣行組で分かれてそれぞれ楽しむ事も出来るため、家族旅行や社員旅行としてもオススメです。

日本語が出来るフィッシングガイドもご紹介出来ますので、気になる方は是非お問い合わせ下さいませ。